今日は日曜日で、いつもならほとんど何もない日。
しかし今日は午前中に2件の相談予定が入っていたため、ちょっとあわただしい1日でした。
そのうちの1件が、登録面接。
うちの施設は1年間の登録制なので、利用を継続する場合は更新手続きが必要で、その更新手続きを自分がやることに。でも登録面接は表向きのことで、実際にはヒヤリング。
というのは、一昨日「訪問に行った」というのが、今回の件。
話があったのは先週のことで、対人関係のトラブルが出たとのことで、企業側から訪問を要請され行くことに。すでにその電話をもらったときには概要は細かい話を聞くことに。
今回対人関係のトラブルになったのは、自閉傾向のある人との関係。
今まで何の不穏もなく仕事をしてきたけど、今年になってから自閉傾向の方とは問題を起こすようになり、その人に対してキレたり、あるいは他害にでることも。で、どうしてそうなったのかを確認すると、他の人は何も言わなくても手伝ってくれるのに、その人は何も手伝ってくれないとのこと。言われたことしかしないで、手が空いているのに手伝ってもらえないことに不満がある様子。
うーん、確かに難しい問題です。
我々だって「自閉症」のことを知らなければ適切な対応はできませんし、自閉症独特の特性もあります。「周囲に気が回らない」というのも、自閉症ならではのこと。普通の人であれば他の人の様子を見て「手伝う」という行動が暗黙の了解でできる部分がありますが、自閉症の人にそのことを求めるのは難しいところ。なおかつ、今回のように障害のある人に「障害(自閉症)」を理解してもらうというのは、かなり難しいことです。
そのことで一昨日は本人と直接面談をして、対応の仕方を一緒に考えることに。
そして今日は、お母さんに面談をしたことを伝え、今後の支援方針について伝えることに。さらにお母さんには養護学校時代の様子や自宅での様子、最近の様子などを聞き取ることに。ただ一昨日の面談と今日の面接に関して共通していえることは「とがめる」のではなく「方法」を考えていること。
一昨日の面談で特に自分が気をつけていたのは、「行動」に対してとがめることをしないこと。
確かに「やっちゃ駄目だよ」といえばそれで済むのかもしれませんが、それだけでは問題の根本解決にはならない。じゃどうすればいいか・・・と自分が考えたのは、「なぜその行動にいたってしまうのか」という要因を排除すること。そしてそういったときにどう行動すればいいのかを自分自身で考えること。この過程で本人の変化を見てみたい、というのが自分の狙い。もしそれでうまくいかなければ、また次の方法を考えることに。ただとにかく、今の時点では叱らないことを念頭に。そしてお母さんにも「こんなことをしちゃったんです」というのではなく、「本人が今悩んでいるみたいです」と、オブラートに包みながら概略を説明し、それに向けて支援をすることを伝えることに。これもやっぱりそのまんま言ってしまうと結局「怒られた」ということしか残らず、真の問題解決にはつながらない。また本人の前でそのことを言ってしまうのも、本人の自尊心を傷つけることにもつながりかねない。だから決して本人の前では吊るし上げみたいなことはせず、もし本当に必要になってくるのであれば本人のいない状況で親御さんと考えることに。もちろん、本人に考えてもらうことも必要。だからうまく連携をとっていくことが必要。今回のケースに関しては自分の判断で「継続的支援が必要」と考えており、当分の間は濃密な支援を心がけることに。
なかなか対人関係の問題は難しいものです。
自分たちだって悩むことですから、それをさらに特殊な状況下ではもっと難しいことです。当分の間は段階的にいろいろとアプローチをしてみたいと思います。
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