事実は重大
東京都のホームページを見て、「ついにか・・・」といった感想です。
Yahooニュース「<障害者虐待>西東京の施設を厳格処分へ」
西東京市の知的障害者入所施設の虐待問題で、東京都は、障害者施設としての指定の一部の効力停止(新規利用者の受け入れ停止)の処分を行う方針を固めた。期間は1年間前後で、近く施設側に通知する。虐待を認めず、理事会刷新などの指導に十分応じていないとして、現入所者に影響を与えない範囲で重い処分が必要と判断した。障害者総合支援法に基づく措置で、同種施設としては例が少ない厳格な措置となる。
障害者虐待防止法に基づき昨年11月に内部通報があり、第三者委員会が5月、職員による入所者への暴行やシャワーで冷水を浴びせるなどの虐待があったと認定。再発防止と理事会刷新を求めた。都も度々指導したが、施設側は虐待防止委員会を設ける一方、虐待は認めず反論していた。
不正会計事案などを除き、外部の目が届きにくい施設内での入所者への対応を巡って「一部効力停止」処分が出るのは極めてまれ。現在も約50人が入所中で、不安を抱いた保護者が退所を検討する可能性もあり、知的障害者施設の事業団体を通じた打診で、都内の30以上の施設が受け入れを検討しているという。
第三者委は、同施設で昨年8月、パニック的な行動を取ることがある入所者に殴られた男性職員が馬乗りになって入所者の顔を数発から十数発殴打したほか、職員が入所者に対し▽蹴ったり、突き飛ばしたりする▽食事を無理に口に押し込む▽トイレに拘束する▽暴言を浴びせる--などの虐待行為があったと認定。理事長や施設長はこれらを調査せず放置しており、「社会福祉施設運営の資格がない」と指弾していた。(毎日新聞)
これはもしかしたら、氷山の一角かも知れません。
この施設は自分も知っており、前々からいろんな噂が出ていました。ただ、自分が知っていたのは噂の範囲だったため確実なものはありませんでした。しかしながら利用者の支援以外にも労働環境としての問題もあった様子で、係争中の事案もあった様子。
実は西東京市の障害者入所施設(グループホーム・ケアホーム以外)はここ1つだけ。
今後も残っていく記事であるので後々の特定を防ぐ意味で、あえて法人名と施設名を消した形で引用をしていますが、1か所しかないためこれ以上匿名化をすると、事実そのものがわからなくなってしまうため、このような形での掲載をしました。以前自分が作業所に勤務していた時も、1人の利用者さんがこの施設へ。能力的には入所の対象ではなかったのですが、家庭の事情により入所となってしまいました。正直なところ、自分も知っている人が入っていたため、心配はしていました。
記事にも書いていますが、これはかなり重い処分。
しかしそれだけのことをしてきているので、処分は当然の話。本当に入所者に影響のない範囲で最も重い処分であると思います。明らかに人権意識が欠けており、虐待の質も極めて悪質です。それでも、今回の処分の中で認められた虐待行為は調査で分かった件数の半分程度とのこと。ここまでの虐待がないにしろ、入所施設はとかく閉鎖的な場所。ですから虐待が全くない施設というのは、実はないかもしれません。虐待に至らなくても「不適切な対応」というのはかなり存在しているのではないかと思います。ここでも話したかもしれませんが、10年前の自分を振り返った時、今思えばあれば虐待だったと思えるようなことがあります。通所の施設ですら虐待、あるいは虐待に至らない不適切な対応があるわけですから、常に虐待はどこでも存在する内容という意識を持つことが重要ではないかな、と思います。もちろん今の自分なら、10年前のようなことは絶対にしないでしょうね。10年前は社会人1年生。まだまだ自分が未熟だったのだと思います。今でも完璧ではありませんけど。
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