可能性を信じて
今日の午前中は、みっちり面談。
発達障害の利用者さんと、以前いた施設の職員さんとの面談でした。
彼が通所するようになり、もうすぐ1年になるでしょうか。
元々彼の担当は自分ではなく、別の職員でした。しかしその職員さんが不在だったことから自分が対応をしたことで、自分が担当になっていました。もっとも、書類上の届け出では自分が「相談支援専門員」として名前を出しているので、自分が担当でも別に不思議なことではないんですけどね。
それにしても彼には悩まされています。どの支援が良いのか。
発達障害と言っても、彼の場合は知的なハンデも若干あるので基本的には自閉傾向として捉えるべきなのかもしれません。ただ自分が今まで経験をしてきた「自閉傾向」というのとはちょっと違う感覚があり、また世間一般で言われるような発達障害という説明の仕方では、ちょっと違和感を覚えます。ただし広汎性発達障害ということに関しては変わりないので、自分も途中からは「知的障害」よりも「発達障害」の考えで進める方がいいのかな・・・と思って対応をしてきました。
そういった意味では、今日の面談は1つの区切り。
前にいた施設でも十分に対応をしてもらってきたけど、本人にとっては納得いかないところがあり辞めてしまった状態。まぁその「辞める」の過程の中でも色々とあって、それに両親が関わってさらに複雑になり・・・という感じで、うちの施設・・・というか自分が「糸の解き役」となった形です。
本人としては今日の面談は若干辛かったかもしれません。
ただ「言いたいことはちゃんと面と向かって伝えるべき」という考えもあったので、あえて否定感情のある職員さんにも来ていただきました。その結果・・・完全に否定感情は取れないまでも、面と向かって話したこと、それに対して明確な返答があったことで、彼の気持ちの中には一応の整理がついた様子でした。
正直、自分も何が正しいのかわかりません。
本人の面談が終わった後に施設の方と振り返りをしたのですが、自閉症・発達障害の対応ツールで言われている「構造化」や「TEACCH(ティーチ)」の手法だけでは、彼には通用しないのが実際で、自分たちは何を頼りにすればいいのか未だにわからない状態です。ただ、手探りながら色々な壁にぶつかることでお互いにどのような対処をすればいいのかを学びつつ、あらゆる可能性を信じて行うに他がないのかな、と感じています。もちろん彼の場合も発達障害者支援センターにも行きましたが、結果は何もありませんでした。照会があった時に対応する体制もとっていたのですが、そういったことは全くない状態で、正直発達障害者支援センターとしての機能は働いていないのかな、とも感じています。そうなった場合、やはり最終的には自分たちの支援を信じて行うに他がないのかなと思います。主治医や地域の保健師などと連携を取りながら使える資源を使いつつ、働きかけを続けるに他がないかな・・・と思います。
このケースだけではなく、自分が関わったケースは事例として残したいです。
事例が重なれば同じようなケースがあった場合、事例をエビデンスとして使うこともできますし、これもまた次につながるものなのかな、と感じています。
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