今日は午前中に訪問活動。
直接は自分が関係しているものではないけど、同行しての訪問。
訪問したのは、もうすぐ90歳になる独居の世帯。
いや、正しくは3人家族だった家。
「直接関係ない」と言いながらも、そもそもは自分が最初のケース。
思い起こせば2年前、精神科病院を退院してきて相談のあったケース。元々は知的障害があり、精神科の入院で作業所を退所となったために今後のつながりを求めてきたケース。だからスタートは自分のところ。
その後服薬コンプライアンスが守れず、再入院。
その矛先は自分に向けられ、父親からは「話の相手」にされていない状態。そのうち母親の介護問題が徐々に浮き彫りになり、市の地域包括支援センターも関わりを持つことに。うちが連携を取り始めたのもこの頃から。どうやって突破口を開いていくか、保健師さんも交えて色々と検討。
そんな中、父親の我慢ができずに退院へ。
とてもじゃないけど監護能力のないところに戻すなんて、ありえない話。寝耳に水の話に関係者が一気に巻き込むことに。自分も急きょ手配した訪問介護事業所にお願いをして、ギリギリのところで地域生活を支えることに。でも案の定、やっぱり服薬コンプライアンスが守れず、さらに肺炎と悪性症候群を引き起こしてしまい緊急入院。父親も肺炎で入院。残った母親も緊急一時保護から短期入所へ。
その後母親は末期がんで先月他界。
本人は未だ精神科病院に入院。症状は安定しているものの、自宅には戻せない状態。そのため自宅は、父親1人の独居状態。そんな状態を懸念した自分が地域包括支援センターのケアマネさんと一緒に訪問した、というのが今日になります。
このケース、ホントに長いんです。
ここではかいつまんでいますが、実際はここには書けないくらいにいろんなことがありました。でもそんな状況でも何とか乗り越えてきました。乗り越えることができたのは「チームケア」が機能したからこそのこと。スタートは自分と市の保健師さんと地域包括支援センターのケアマネさんから。その輪が一時期は関係者が8者にまで膨らみました。自分は決してコーディネートができたわけではありませんが、本当にいろんな人に支えてもらいながら、この家族が地域生活を送ってきました。
そして今は落ち着き、自分とケアマネさんで訪問となりました。
訪問の帰り道、「元気そうでよかったですね」と、ケアマネさん。スタートからずっと関わってきたケアマネさんには、本当に色々と助けてもらいました。自分一人で心もとないときにケアマネさんに手伝ってもらったことは何度あったことか。ケアマネさんがいたから円滑な関係が築けましたし、チームケアというものを「生の教科書」で勉強をさせてもらいました。色々と大変なことがたくさんありましたが、今となれば「何とかなる」というのが本当に当てはまるケース。「絶対に在宅生活はできない」と関係者全員が口をそろえて話しても、数か月は綱渡りながら在宅生活を送ってきたこの家族、最終的には破たんしてしまいましたが、途中までは何とかなっていました。まぁ何とかなっていたのも、関係者の連携があったからこそ「何とかなった」のですけどね。
きっとこの家族は、最期を見るまで関わると思います。
いつその時が訪れるかはわかりませんが、最後の最後まで見届けるのが自分たちの役目なのかな、と感じています。
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