その人らしい地域生活
今日は午前中に利用者さんのおうちへ訪問。
訪問してみると・・・まぁ、なんてファンタスティック
まぁそれは別にして、実際に家に行ってみてちょっと懸念すべきこともありました。
ただ、問題なのは利用者さんがどう思っているか。
この利用者さん、知的障害があり今年になり母親が亡くなり、一人暮らしに。
親族はいるものの、同居は厳しく援助できる範囲も限られるとのこと。そこで先日、施設長と本人と親族の方を交えて話をし、とりあえずできる部分での援助をこちら側から展開をすることに。
その話を受けての訪問だったけど、本人はそんな今の暮らしに不自由はない様子。
本人の意思を色々と聞いたところ、施設には入所したくなく、今の自由気ままな暮らしを続けたいとのこと。また誰かヘルパーとかを入れることも嫌みたいで、ヘルパーと言うか見知らぬ人を自宅にあげて何かやってもらうことが嫌とのこと。
当初訪問に行く前はグループホームとかヘルパーとか色々考えましたが・・・
ただ、本人がそれを望まない以上は、その展開はできませんね。まぁ健康的な生活と言うことを考えたらやはりヘルパーさんに入ってもらって何らかの支援を受けた方がより健康的だと思うのですが・・・ただ、これはあくまで自分の価値観であり、その価値観の押しつけはNG。
この前の初任者研修で出てきた「当事者主体」と言うことですよね。
当事者の意に反するサービスの提供は単なる「押し付け」であり、ちっとも専門的な援助にはなっていない。本当に考えるべきことは「どうしたら、その人がその地域でその人らしく生活を送って行くことができるか」を支援すること。たしかに家の見た目は非常にエキセントリックな感じではあるものの、でもそのことは周りに迷惑をかけているわけでもなく、何か支障をきたしているわけでもない。であるなら、やはり本人の意思を尊重していかに地域生活を支えていくかが、自分たちに与えられたこと。
まぁこの世界に入りたての自分だったら、色々とサービスを押しつけていたでしょうね。
もちろん、本音を言えば色々と介入したい部分があるのは事実。衛生面でも決して看過できる状態とはいえなのでその部分に支援をつなげたいけど・・・でも本人が拒否しているのに資源を結び付けようとするのは、こっちの価値観の押しつけにすぎない。その人にはその人なりに「価値」をもっているのであり、そのことは尊重しなければならない。
うーん、やっぱりこの世界の仕事は難しいです。
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