「重度」ってなんだろう?
仕事、2週目終了です。まだまだ・・・と言ったところですが。
ところで、最近ふと「重度の程度」と言うのを考えることがあります。
もちろんきっかけになったのは、この施設で働き始めた時に「この施設は重度の方がほとんど」と言われたこと。
仕事を始めて2週間経ちましたが、仕事をしていると、改めて「重度って?」と思うようになりました。
自分もこの施設が4か所目、授産→デイ→作業所→生活介護と渡り歩いてきたわけですが、一言に「重度」と言っても、しゃくし定規にあてはめられないことがほとんどだと思います。
これはあくまで自分の中での基準ですが・・・今まで働いてきたところを見てみると、自分の中では軽度・中度→重度→様々→重度、かなと感じます。あくまでこれは自分の経験上のこと。ただ、「自分の経験からみた程度」と「その職場の経験者が言う程度」では、明らかにその差があるような気がします。
例えば今の施設に来るまで、今までで一番重かったのはデイサービスでした。
そのため自分の中では「デイサービス」を一番重いと考えているわけであり、必ずしも今の施設が「重度の人」とは言い切れない部分があります。もちろん、実際重度の利用者の方が多いのは事実であり、それは仕事をしていて感じることです。ただ自分がとらえている「重度」と言うのと、その施設で長く働いている人が言う「重度」では、違いが出てくることは明らかです。
さらに、「重度」と言ってもその障害特性は様々です。
重複障害を持っている、自閉傾向が強い、強度行動障害がある・・・など、多岐にわたっています。そのため重度と言うものを一概に一括りできず、そのため同じ「重度」と言っても、今まで経験してきたことによってその解釈は異なるものになります。この乖離を埋めることが必要になってくるわけでありますが、ここで「経験」と言うのを無視することが、良くも悪くも左右すると思います。
良い点で考えれば、「新しい支援の方向性」を見出す意味でも、今までの経験をリセットすることは意味を持ってくることだと思いますし、経験から得たカテゴライズに当てはめなくすることができます。ただ経験を無視してしまうと、今まで蓄積されていた「良い点」までもをなくしてしまう可能性があり、また無視させてしまうことで、「より良い支援」の幅を狭めてしまうことにもなりかねません。さらに「新しい風」が吹き込まれなくなり、支援の硬直性が出てくる可能性もあります。
そんなことを考えたとき、今まで当たり前のように使っていた「重度」とか「軽度」と言うのはどんな基準なんだろう・・・と自分自身に疑問を呈するようになります。簡単に「重度の施設にいました」とか「ここは重度の施設です」とか言うことに対して、「何が重度なのか」「どんな点が重度なのか」と言うことをしっかりとさせることが必要なのかな・・・と感じます。
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