適度な間
去年末に「仕事ネタからの福祉ネタ」を取り上げたいと語りましたが、結局できませんでしたね。
ネタはあるのですが、なかなか機会がなかった、と言うのが本音でしょうか。
今日はWii Fitをミッチリとやったのでそれをネタにもできたのですが、ちょっと違うことにしましょう。
昨日は定期通院日であったためそのことがそのままネタになりましたが、通院がなければ今日のことを話題にしようとしていました。それは「利用者」と「支援者」の「間(ま)」について。
昨日のミーティングで「特記ではないけど・・・」と前置きをした上で、利用者さんと別の場所での支援者の関係について触れることがあった。元々その利用者さんと支援者さんとは比較的濃密な関係であり、支援者さんが個々でやっている事業に利用者さんが参加しており、緊急ケースがあった際もその支援者さんの力でフォローしたこともあった。で、今年からその利用者さんが支援者さんが新規に立ち上げるグループホームに入寮する予定だった。
ところが、その入寮が直前になってキャンセルとなった。
自分も何となくグループホームのことを利用者さんに聞いてみたところ「お父さんが(グループホームに行かずに自宅に)いてもいいんじゃない、って言われて、(自宅に)居ることになった」と話していたことがあり、白紙になったのかな・・・と思うことがあったけど、どうやらそれがホントに白紙になって入寮が見送られた。
その一件があってからか知らないけど、その利用者さんと支援者さんの間に微妙な「間」ができているように感じるようになった。去年は何かあるにつれてその支援者さんといろんなことをやっていたのだが、今年になって利用者さんが支援者さんと距離を置くようになっていることに気づいた。そんなことがミーティングの話題になり、「もし支援者さん側から距離を置くようになったのならば、ちょっと考え物だけどね・・・」という雑談になった。
今までは濃密な関係、それがグループホームの一件で関係が変わっている・・・微妙な問題です。
あくまでもここの話は職員の「推測」であり、本人や支援者さんから直接話を聞いたわけではないので真実はわからないけど、自分は以前からこの支援者さんについて若干の疑問を持つように感じていました。あんまり詳しく話すことはできないけど、その支援者さんと利用者さんとの関係について、公私の区別が曖昧になっているんじゃないのかな・・・と感じています。別の職員さんにこの支援者さんのことについて聞いてみると「あの人はカリスマだから・・・」とのこと。別にカリスマだろうが何だろうかオレには知ったことじゃないけど、利用者さんとの関係について、少し近づきすぎているんじゃないのかな・・・と感じている部分がありました。別に福祉の増進のために寄与していただいていることは感謝すべきことだけど、ある特定の人のために事業を立ち上げたり、態度を変えたりするのはどうなのかな・・・と感じています。元々今回のテーマになった「グループホーム」もこの利用者さんを入寮させるために立ち上げたと言われており、その利用者さんが直前になって入寮を白紙に戻したことに対して、その利用者さんに対する態度を変えたというのであれば、それはちょっと違うんじゃないのかな・・・と感じています。
利用者さんとの「間」、もちろんこれは自分にも関係する問題です。
実は自分もデイサービスにいたとき、パソコンをやっている利用者さんからmixiの話になり、利用者さんもmixiをやっていることがわかって自分のところにマイミクの申し込みがきたことがありました。当時はまだ「利用者」と「職員」の関係であり、このマイミクに関してはかなり悩んだことがあります。それは利用者さんとの関係の「行きすぎ」について。結局自己防衛をすることで対処しようと思いマイミクを受け入れましたが、本音では「利用者と職員」という関係がなくなってからmixiの関係を作りたいな、と思っていました。自分にも似たような経験があったため、今回の一件に関しては余計に人事に思えないものがありました。
「社会福祉士の行動規範」の中には「利用者との関係」について書かれている文言があります。
1.利用者との関係
1-1.社会福祉士は、利用者との専門的援助関係についてあらかじめ利用者に説明しなければならない。
1-2.社会福祉士は、利用者と私的な関係になってはならない。
1-3.社会福祉士は、いかなる理由があっても利用者およびその関係者との性的接触、行動をしてはならない。
1-4.社会福祉士は、自分の個人的・宗教的・政治的理由のために、不等に専門的援助関係を利用してはならない。
1-5.社会福祉士は、過去または現在の利用者に対して利益の相反する関係になることが避けられないときは、利用者を守る手段を講じ、それを利用者に明らかにしなければならない。
1-6.社会福祉士は、利用者との専門的援助関係とともにパートナーシップを尊重しなければならない。
関係してくるのは「社会福祉士は、利用者と私的な関係になってはならない」の部分であり、ここに抵触する危険性がありました。今は「利用者と職員」という関係ではないので問題ではありませんが、社会福祉士にこだわることなく、すべての福祉従事者に対してこの行動規範は当てはまるかな、と思います。
利用者さんとの「適度な間」を間違えないようにしたいものです。
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