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思ひ出アルバム

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2007.05.21

これが福祉士の現状

仕事ネタでも話題はあったけど、久しぶりにこんな観点から斬るのも良いでしょう。

Yahooニュース「<介護福祉士>資格持つ4割が職就かず 給与・待遇悪く」

 都市部などで人材不足が深刻化している介護福祉士の国家資格を持つ人の約4割が、実際には福祉の仕事に就かずにいることが厚生労働省の調査で分かった。介護福祉士は現場で介護保険事業などを担うが、給与水準や休日などの環境が悪く、特に都市部では家賃が高いなどの理由から敬遠されているとみられる。現場からは、こうした「潜在的介護福祉士」について待遇改善による活用促進を望む声が上がっている。
 厚労省の複数の調査によると、介護保険事業に従事する介護福祉士は約22万人(04年10月現在)、介護保険以外の障害者、児童福祉などの社会福祉の現場で働く介護福祉士は約9000人(03年10月現在)で、計約23万人が仕事に就いていた。一方、こうした調査時期に近い04年9月末現在の介護福祉士の資格所有者は約41万人で、同省は全体の約4割にあたる残りの約18万人が潜在的介護福祉士と試算した。
 介護福祉士の資格所有者は06年5月末現在で約54万5000人に増えており、潜在的介護福祉士がさらに増加している可能性もあるという。
 同省の調査では、介護職員の平均給与総額(諸手当や税金などを含む)は労働時間が長い傾向にあるにもかかわらず、20.8万円(04年9月支払い分)。年齢が若く勤続年数が短い影響はあるものの、30万円を超えている全産業に比べて低い。
 同省福祉人材確保対策室は「潜在的介護福祉士がいる詳しい理由は分からない」としているが、介護施設職員を対象とした同省調査(04年)では、不安や悩みに47.8%が「給与等収入が低い」、43.9%が「有給休暇を取りにくい」、29.9%が「業務の負担や責任が大きすぎる」を挙げていた。労働条件が潜在的介護福祉士を増大させている背景になっているとみられる。
 神奈川県社会福祉協議会の篠原正治副会長(64)は「介護報酬は全国でほぼ変わらないため、家賃や物価が高い横浜市など都市部では特に介護職のなり手がいない。介護福祉士の資格が取得できる専門学校の先生ですら、学生に『特養(特別養護老人ホーム)なんか行くと大変だぞ』と言っている。潜在的介護福祉士を減らすには待遇改善が急務」と指摘している。 (毎日新聞)

この現状、介護福祉士だけではなく社会福祉士も同様のことが言えます。
ただ単に「介護福祉士」の方が「社会福祉士」よりも業務とする内容がわかり易いから捉え易いものであり、社会福祉士の実態も、「待遇の低さ」と言うのもがあります。

今月の日本社会福祉士会ニュースでは「社会福祉士現況調査」の結果が公表されています。1つ1つ触れていくと長くなるので、要点だけまとめると・・・

・多くの社会福祉士が主体的に社会福祉専門職になるという目的意識をもって、資格取得をしている。
・しかしながら社会福祉士資格を取得しても、職場における待遇(給与等)が改善される傾向はあまり見られない。
・社会福祉士が職場に求めるものは、専門性が発揮できる立場の確保と給与等の待遇面の改善が推定される。「専門性が活かされていない」と感じている社会福祉士が過半数を占め、その者の職場に対する満足度は低い。賃金面のみならず、自己研鑽がしにくい、意見が反映されにくいこと等が不満となっているものと推定される。
・全産業における労働者の平均年収453万円(年齢40.7歳において)と比較すると、大学卒業者で、資格取得者で、常勤でもあるにもかかわらず、年収は低額である。
・転職によって、収入面以上に、専門性を活かせるやりがいのある職場を求めている様子がある。
・自己研鑽の意欲は高い傾向があり、職場の環境による影響もあり、職場への満足度が高い職場にいる社会福祉士は、より自己研鑽に励んでいることが推察できる。
・(2000年に行った現況調査に比べ)職場における社会福祉士に対する認知度は、業務内容や採用条件から見ると、未だ低いままではあるが向上の傾向は見られる。一方、資格取得による勤務形態や年収等の待遇の変化は見られず、その面では低いままである。

とまぁ、結果は介護福祉士と似たり寄ったりの状態です。
これは介護福祉士・社会福祉士に関わらず「福祉に携わる人全体」の問題であり、未だに福祉の業務内容が社会的に評価されていない部分があると考えることができます。福祉の原点は救貧・慈善活動にあるわけですが、「職業」として福祉を捉えた場合はやはり「専門性の担保」が要求されることになります。介護福祉士・社会福祉士は一定の知識・技術を持ったものとして「国が担保した資格」=国家資格として位置づけられている・・・はずなのですが、現状は上述のとおりな訳であります。

もちろん「雇用者側」の問題というのもあります。
近年の福祉施策の変化により、雇用する側としては厳しい現状にあるのも事実です。そのため今まで「正規職員・常勤職員」として雇用していたものを「パート職員・非常勤職員」に切り替え、少しでも人件費を抑えようとしている傾向があるのも事実です。そのため「正規職員」と「非正規職員」との給与面・待遇面格差の広がりが出ていいるのも事実であり、さらに全産業に比べる「格差」が大きくなっていることも事実であります。今の自分の待遇(パート・非常勤)では年収200万円にも達しない状態です。正規で勤務していた時は何とか年収300万円を維持していましたが、現在ではそれを維持していくのも先行き不透明なため困難を極める状態にあります。

福祉士の資格を取得するのにはそれなりの費用がかかっているのは事実であり、その名を使うだけでも「登録料」が発生しています。にもかかわらず、現状はこんな状態なのです。もちろん職能団体のアクションも必要ですが、「現実問題がある」と言うことを厚労省も受け止める必要、それに対しての施策を講じる必要があるのではないか・・・と感じております。

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