くさびは打てたはずなのに・・・
Yahooニュース「大仙の男児殺害:進藤容疑者、睡眠薬投与も図る--04年、支援施設で/秋田」
大仙市の保育園児、Aちゃん(4)が殺害された事件で、殺人容疑で逮捕された母で無職のB容疑者(31)が秋田市の母子生活支援施設に入っていた04年7月、Aちゃんをたたいたり、睡眠薬を飲ませようとするなど、身体的虐待を繰り返していたことが分かった。同施設から報告を受けた県中央児童相談所は「命にかかわる重大な事案に発展する恐れがある」と判断、Aちゃんを潟上市のB容疑者の実家に預けて母子を引き離す措置を取った。B容疑者が以前から日常的に虐待をしていた実態が浮かび上がった。
県などによると、B容疑者は04年5月初め、「秋田市で就職先が見つかり、生活拠点がほしい」としてAちゃんを連れ同施設に入所。しかしB容疑者はAちゃんをたたいたり、部屋のベランダに放置するなど虐待行為を繰り返すようになった。7月には自身が服用していた睡眠薬をAちゃんに飲ませようとして、職員に制止された。
B容疑者は同月21日、県秋田福祉事務所(現・県中央福祉事務所)に「精神的に不安定な状態で、虐待しそう」と自ら電話で相談。同事務所は23日に同相談所に虐待の事実を通告した。事態を重く見た同相談所は同日中にAちゃんを実家に預け、母子を引き離した。しかしB容疑者も実家に戻ることを希望したため、「両親らがいる実家なら安全は確保される」と判断。B容疑者は翌24日、実家に戻った。
その後、相談員の家庭訪問などで虐待行為は確認できなかったため、県は「虐待の問題は解消された」と判断。昨年6月24日に潟上市福祉事務所に「継続的な保護が必要な親子」として経過観察を引き継いだ。その後も虐待の兆候は見られず、昨年12月に2人が大仙市に移住したことから、今年1月に大仙市福祉事務所に活動を移管した。
大仙市によると、10月までにB容疑者から7回程度、面談などで相談を受けたが、子育ての悩みなどに関する内容はなかった。Aちゃんが通っていた保育園からも、虐待をうかがわせる連絡はなかったという(毎日新聞)
「くさび」は一応は打ったみたいですが、まだまだ打つことはできたと思います。
特に今回のケースは「母子分離」が絶対に必要なケースだったはずなのに、翌日には「両親がいる実家」という理由だけの担保で母子分離をしなかったことは、あまりにも児相・福祉事務所の判断が甘かったかを結果的に裏付けるものになってしまいました。もっと言えば母子生活支援施設の段階で日常的な虐待が判明している時点で施設から児相に通告すべきものだったのではないか、そうすれば「児童の福祉」を守ることができたのではないか、と感じます。
救える命をこうやってダメにしてしまうあり方に、残念さを感じます。これも1つのケースとして、教訓にして欲しいものです。
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