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思ひ出アルバム

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2006.10.21

コトバ★「審査請求」

今回のコトバは「審査請求」、前回老健での事案があったために急遽差し替えたのですが、今日はこれをやりたいと思います。

さて、先週ですが、実は「あるところ」に殴りこみ(?)に行ってきました。
行ってきた場所は、東京社会保険事務局、一言で言えば、東京都内の社会保険事務所の本丸です。
で何故に殴りこみに行ったかと言うと、審査請求をするためです。

一度法解釈の部分で触れたことがありますが、私たちの生活の中には、色々な形で市役所から通知が来るものがあります。例えば、高齢者で言えば介護保険の要介護度の決定、自動車税の課税通知、免除決定などなど、色々なものがあります。しかしこれらは一言で言えば「行政処分」を受けていることになります。行政処分と聞くとなんだか耳障りな感じですが、例えば車に対して課税する場合、車を所有していることを根拠にその車の排気量に応じた税額を徴収するすることを「課税処分」と考えることができます。また介護保険の場合、介護保険を利用したい場合には必ず市役所へ要介護認定の「申請」を行います。そして市役所、つまり「行政」が様々な調査や認定委員会を開いた上で、要介護度がいくつなのかを申請者に通知します。これも「行政処分」の1つの形といえます。

で、自分の話に戻ると退職直後は多少の蓄えや失業給付があってとりあえずの機関の年金保険料は納めることができましたが、想像以上に失業の状態が長くなってしまったために7月の中頃に市役所に「保険料納付の免除申請」を行いました。そして市役所側から「2ヵ月後に決定の通知が行きます」との答えでした。しかし、2ヵ月経っても返事はなく、もうすぐ3ヶ月を迎えようとしている中でもくる気配がありません。

本来であればいきなり本丸に乗り込まなくても、管轄の社会保険事務局に問い合わせればよいのですが、如何せん「うんともすんとも言わない状態」であり、また地元の社会保険事務局の場所がわかりにくいため、行かずじまいでした。しかし先週の金曜日がちょうど「定期通院日」であったため、その日を利用していきなり「本丸」に乗り込むことにしました。

行政手続きの根拠となる法律として「行政手続法」と言うものがあり、「処分」については実はここで細かく規定されており、行政手続法で言う「処分」とは「行政庁の処分その他公権力の行使に当たる行為」と定めています。ですから前述した自動車税の課税や要介護認定なども「公権力の行使」に当たるので「処分」となります。そして行政手続法には「標準処理機関」として、行政処分を行うに当たってかかるおおよその期間を提示し、それを守るよう努めなければならない」と言う規定もあります。今回の年金の場合は「2ヵ月」がその相当期間と考えられます。

しかしその期間を超えても処分が行われない場合、あるいは処分は行われたがその内容に不服がある場合、その内容に関して異議を申し立てたり、審査請求をすることができます。このことを規定している法律が「行政不服審査法」であり、先日の「法解釈」の部分につながっていくわけです。福祉領域の場合、ほとんどの法律は「審査請求」を行うことが定められています。生活保護法、介護保険法、国民年金法などなど、行政処分に不服がある場合は「審査請求」をすることが前提になっています。これを「審査請求前置主義」といい、仮に行政処分に対して裁判を起こすとなった場合、審査請求をしていない場合は裁判を起こすことができないことを各々の法律で定めているのです。例えば生活保護法の場合、「審査請求と訴訟との関係」として「この法律に基づき保護の実施機関がした処分の取消しの訴えは、当該処分についての審査請求に対する裁決を経た後でなければ、提起することができない」と書かれており、国民年金法にも同様のことが書かれています。

さて、それに基づき今までの流れを踏まえて、先週、本丸に乗り込んできました。
新宿でお昼を食べた後「よし、行くか!」とエレベーターに乗って降りたものの、そこには何もなし。見ると張り紙が一枚・・・「東京社会保険事務局は移転しました」とのと・・・移転???

いきなり腰砕けになってしまいましたが、移転先は・・・新大久保とのこと。
なんだよぉ・・・と思いながらも、仕方なく隣の新大久保まで。そして新大久保から歩いて10分過ぎ、ようやく本丸に到着。入り口で「審査請求をしたい」と伝え、社会保険審査官のいる部屋まで上がっていくことに。このとき、気持ちは完全に「野武士」の気分。(笑)でも態度は・・・「すみませぇ~ん・・・」(小っ)

対応に当たった職員に「不作為に基づく審査請求をしたいのですが」と事情を話すと少し黙った後、とんでもない言葉を口に。

「う~ん、となると、裁判を起こすことになりますね。」

さ・裁判???
イヤ、そんなつもりで来ていないし、第一「審査請求前置主義」を法律で掲げているじゃん、と思いながらも話を聞くと「こことは別に、ちゃんと申請に対して業務を行っているかを確認したり、指導する部署がありますので、そちらの方にご案内します」とのこと。今度は「指導課」に通され、状況の報告を受ける。このときの対応の職員、終始低姿勢の状態。まぁ、いきなり管轄を飛び越えて殴りこんできたんだから、そりゃそうなるだろうし、タダですら社会保険庁はバッシングされているから、当然の姿勢といえばそうなんだろうけど・・・

で、色々と調べた結果、既に申請は通っており、「納付猶予」との形との事。
正直「免除」されるものと思っていたため、ちょっとそこの部分に噛み付こうかなぁ・・・と思ったけど、この時点で1時間以上居座っていたため、そろそろ飽きてきた頃だし、カラ期間でも加入期間として認められているからいいかなぁ・・・と言うことで、低姿勢に免じて帰ることに。お見送りまで、ご丁寧に・・・

と言うわけで、年金問題はとりあえず決着です。皆さんも、不満があったら行動しましょう!
特に「本丸」に乗り込んだ方が話は早いかもしれませんね。(笑)


※カラ期間
年金は「25年以上の加入が必要」と定められており、「カラ期間」とは「年金の加入年数には参入されるものの、その期間の保険料を納めない場合は年金額には反映されない」と言う期間のこと。例えば学生特例で納付が免除されて、その期間の保険料を納めないでいる場合は「年金加入期間」には反映されるけど、「年金額の算入」には反映されない、ということ。だから、カラ期間でもいいから手続きをした方がいいのです、学生の皆さん。

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