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2006.10.14

コトバ★「福祉施設その5」

久しぶりに戻ってきたコトバ、再開します。で、色々と考えていたのですが、今日の夕刊にこの記事があったので、コトバも差し替えになります。今日のコトバは「福祉施設」の第5弾です。

YOMIURI ONLINE「東京都が介護施設に業務停止命令、介護保険法に違反」

 医療法人「杏稜(きょうりょう)会」(東京都練馬区)が運営する介護老人保健施設「すずしろの郷(さと)」(同)が施設管理者を決めないで運営を続けているのは介護保険法に違反しているとして、東京都は14日、同施設に業務停止命令を出した。
 再三の行政指導にもかかわらず、施設側から有効な解決策が示されないため、安定的な経営が望めないと判断した。同施設に入居している高齢者72人は、退去を迫られることになる。同法に基づく介護老人保健施設への業務停止命令は全国で初めて。
 法人登記や同区の調査によると、杏稜会は1998年2月に設立され、非常勤も含め約70人の職員が勤務している。設立直後から経営陣の内紛が続き、理事が地位確認の訴訟を起こしたり、理事長が頻繁に交代したりする事態になっている。
 登記上は2002年11月から約4年間で、4人が延べ47回も理事長に就任。昨年9月から東京地裁に選任された弁護士が、理事長職務代行に就いている。
 「すずしろの郷」の建物や土地も不動産業者に売却されて名義が書き換えられているうえ、開業資金を融資した独立行政法人「福祉医療機構」からその土地・建物の競売を申し立てられている。月額2000万円以上ある介護報酬についても、債権譲渡を受けた業者から今年7月以降の分を仮差し押さえされており、職員への給料遅配も発生しているという。
 このため、施設では2000年ごろから、医師や看護師が次々と退職。リハビリテーションを担当する理学療法士がいない時期もあり、区などから再三、指導を受けていた。都は今年8月、区とともに立ち入り検査に入り、合同で改善を指導し、その後も介護保険法に基づく勧告や措置命令などで段階的に解決を迫っていた。
 介護老人保健施設への業務停止命令は、介護保険法の改正で今年4月に盛り込まれた。命令を受けた施設は指定の期限までに、入居者を他の施設に移さなければならない。都では今後、2か月程度の間に同施設の改善状況を見極め、杏稜会に施設の設置許可の停止や取り消しを出すことも検討する。(読売新聞)

内容に突っ込む前に・・・介護保険法における「施設サービス」は3つあります。
・指定介護老人福祉施設;いわゆる「特別養護老人ホーム」を指す。常時介護的ニーズを必要とする人が入所。
・介護老人福祉施設;従来「老健」「老人保健施設」と呼ばれたもので、在宅復帰のための訓練的要素が強い。
・指定介護療養型医療施設;医療的管理が必要な方を中心とした、医療介護施設。

で、今回問題になったのは2番目の「介護老人福祉施設」です。
記事を見る限りでは、どうやら「身内の争い」で崩れてしまった感じですね。この記事を読むだけでは、利用者のことなどは全く微塵も感じることはできません。

今後この施設にいた利用者は退去しなければなりません。その数、72人。
一体誰がこの72人の行き先を考えるのでしょうか?ただですら「待機待ち」が多い高齢者福祉、こんなことで施設が1つなくなるのは、情けない話です。

利用者のことは当然ですが、それと合わせてこの施設に携わった結果去った職員、今もなお残る職員にも同情の余地があります。恐らく辞めていく医師・看護師・介護士は、ギリギリの選択を迫られていたのでしょう。そして今もなお残っている職員も自分の生活を顧みることなく利用者さんのために、力を尽くしてきたのでしょう。それを考えると、同じ福祉人として「経営者としての資質」を問いただしたくなります。誰のためにサービスを提供しているのか、その一番重要な部分が丸々と抜けているため、設立から10年も経たずして「破綻」の道に行ったのです。

たしかに今の福祉にも競争原理が働いている部分があるのは事実であります。
しかし「競争原理」だけでは測れないものもたくさんあるのです。特に高齢者・障害者を含め「入所型」の施設や、社会福祉法が定める「第1種社会福祉事業」は競争原理を用いてはいけない部分ではないかと思います。職員への待遇もおろそかになったために職員も減っていき、給料の遅配があってもなお利用者のために勤務してきた職員の人の苦労を考えると、経営陣の責任を徹底的に追及しなければならないのは、言うまでもないことです。

今後の推移を見守っていきたいと思います。

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コメント

全く逆ですね。
正常な競争原理が働かない「ぬるま湯」状態な業界だから、そこを付け込まれたのです。
何億もの補助金が出て、その後のチェックも無いに等しい。お粗末な監査体制の結果です。

給料の遅配にも耐え一生懸命に働いていた結果、もっとも裏切られた形で終了です。見えないところで「ここは俺のものだ!」という人間達が争った結果がこれです。11月からの業務停止については、3ヶ月も前に都から言われていた・・・。しかし、職員に話があったのは10月半ば・・。それも、他の施設に「すずしろの郷の入居者を受け入れて欲しい」といった内容のFAXが送られているという、そとからの噂を聞き問い詰めた結果、やっと話しがされました。後少し、ご利用者の為に頑張ります。

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