奇跡
このblogでも何度も取り上げている、祖母の話題。
その祖母も入院して半年が経とうとしている。その間に要介護度は1から5に上がったが、現状を見ると「要介護3」が妥当かな、と言うのが見解。それに伴って思うこと・・・「今のうちに、特養入所できれば・・・」ということ。
MSWとの面接の中で「特養入所の方向で」と言う話になって以降、親族間では特養探しをしてきた。そして申し込みもしてきた。ただ常に思っていたことは「判定見直しまでに入所したいね」と言うこと。「要介護5」と判定されたのは最重症の時の状態での判定。しかし今見る限りでは当初の見込みは「要介護4かな」と思っていたが、見守りながら自分で車椅子の移乗ができる、食事も一部介助で済むと言うことを考えると「要介護3どまりかな・・・」と感じていた。
今まで高齢者の方は専門にしていなかったから詳しくは理解していないけど、数年前に「特養入所の指針」が出され、それに伴って全国の自治体でも特養の入所に関して「申し込み順」から「緊急度の高い順」に見直された。つまり「要介護5」の今の状態であれば、当然緊急度は高く判定される。しかし要介護3になってしまうと、必然的に緊急度順位も下がってしまう。となれば、特養入所は一気に先延ばし状態とされてしまう。正直、今の親族の状況では誰も家庭内介護で診ることは不可能な状態。だからこそ、できれば判定前に入所させたいな・・・と言う考えがあった。そして判定は、今月に迫っていた。
ところが、昨日思わぬ情報が入ってきた。なんと、部屋が空いたのだ。
それも祖母が最も優先順位として上位におり、入所の打診が来たのだ。正直、驚いた。いくら家庭内介護が難しくても、特養入所までは1年は待つことを覚悟していた。どこの施設に行っても特養の入所者は1年~2年の入所待ちは当たり前の状態。それが、たった1ヶ月強で「入所打診」が来たのだ。
そんなこともあって、昨日は祖母が入所する予定の施設を見てきた。
正直、色んなことで物言いたいところはあるけれど、決定的な「拒否理由」はない。もちろん施設が古いから致し方ない部分はある。でもそれを言っていたらキリがないし、何しろここでもし「拒否」してしまったら、次は何時声がかかるかわからない状態。正直言ってこれは「ギャンブル」と同じようなもの。要介護度が下がることが目に見えている中で「ここでOKの返事をする」のか、「さらに新しい施設からの連絡を待つ」のか、これはある意味「賭け」みたいなもの。それも、リスクの大きいギャンブル。
その結果、出した結論は「ここでOKにしよう」とのこと。
結構距離もあるし、山の中。でもここでOKしておかないと、本当に次に声がかかるのはいつになるのかがわからないし、正当な理由もなく拒否すれば優先順位から除外されてしまう。だからここでOKせざるを得ない状態、なのが本音、と言ったところだろう。
いずれにしても「特養1年待機は当然であり、覚悟」と言っていたのが、こんなにも早く決まるとは思っていなかった。
ただ今の祖母の状態を考えれば、一刻も早くもっとQOLが高まる居住空間に移動してあげるのがベストだし、今の病院生活は決して祖母にとって良いものではない。もちろん移動してしばらくの間は「帰りたい」と言うかもしれないが、それは覚悟の上で頻繁に面会に行くことで克服すべきだろう。でも1ヶ月強で入所できるのは、本当に奇跡だし、要介護度が下がる前に入所できるのは本当にラッキーなことである。
こんなこともあるんだなぁ・・・と福祉従事者として思った、出来事です。
« コトバ★「社会福祉士その7」 | トップページ | ダメじゃん。 »
この記事へのコメントは終了しました。
コメント