コトバ★「社会福祉士その5」
今回のコトバは「社会福祉士」の第5弾。前回は社会福祉士の合格発表翌日に「社会福祉士批判」をしましたが、今回は「社会福祉士への道Q&A」として、ここ最近多く見られる「どうすれば社会福祉士になれるの?」と言う疑問について少しFAQの形でまとめたいと思います。ですので、今回の「コトバ」は今まではちょっと違った傾向になると思います。
元々このblogを始める前からHPを作成しており、同時にBBSも併設していました。そしてメルアドも公開していたため、HPに情報を流すと同時にBBSへの質問書き込みや直接のメール相談など、様々な形でのご相談に応じてきました。また私が社会福祉士になってからは「welfare-net21」というグループに属しインターネットを介した相談援助にも参加してきました。その中から比較的よく目にする内容について、まとめたいと思います。
Q.どうすれば社会福祉士の資格を取得できるの?
A.「コトバ★社会福祉士その3」でも触れていますが、簡単に言ってしまえば「社会福祉士受験資格が取得できる大学を卒業して、社会福祉氏国家試験に合格する」ことによって取得できます。詳しくは、「コトバ★社会福祉士その3」を見てください。なお、「コトバ★社会福祉士その3」でも用いた表をそのままここでも使いたいと思います。なお、表は「大学を卒業していること」を前提に作ってありますので、間違えないようにしてください。(ですので、既に大学を卒業している場合は、この表にご自身の学歴を当てはめて読み解いてください。)
学校の種別 | 学歴 | 必要な実務経験年数 | 社会福祉士 受験資格取得 |
|
福祉系大学など | 大学卒業 | なし | ||
3年制短期大学・専門学校など卒業 | 実務経験1年以上 | |||
2年制短期大学・専門学校など卒業 | 実務経験2年以上 | |||
一般大学など | 大学卒業 | なし | 社会福祉士一般養成施設にて、修了・卒業 | |
3年制短期大学・専門学校など卒業 | 実務経験1年以上 | |||
2年制短期大学・専門学校など卒業 | 実務経験2年以上 | |||
その他(高卒など) | 実務経験4年以上 |
この表の見方は、一番左が学校の種別(福祉系大学か、一般大学か)を、次の欄が学歴を、さらにその隣が社会福祉士受験資格取得に必要な実務経験の年数などを、左から右へ時系列に見ていくようになっています。
Q.「実務経験」って、どんな仕事をさすのですか?
A.ここで言う「実務経験」とは、福祉施設での支援業務が実務経験と見なされます。具体的には厚生労働省社会局長、厚生労働省児童家庭局長通知により定められた「指定施設における業務の範囲等及び介護福祉士試験の受験資格の認定に係る介護等の業務の範囲等について(昭和63年2月12日付社庶第29号)」に定められた施設において、その施設において該当する職種に従事した場合に「実務経験」として認められます。
例えば知的障害者施設に勤務している場合、実務経験の根拠となる法律は「知的障害者福祉法」です。知的障害者福祉法では以下の施設において、それぞれの職種に関して「実務経験」と認めています。
知的障害者更生相談所 | 知的障害者福祉司 | |
心理判定員 | ||
職能判定員 | ||
ケースワーカー | ||
知的障害者デイサービスセンター | 指導員・生活指導員(生活支援員) | |
相談援助業務を行っている専任の職員 | ||
知的障害者更生施設 | 生活支援員・生活指導員 | |
知的障害者授産施設 | ||
知的障害者通勤寮 | ||
知的障害者福祉ホーム | 管理人 |
ただし、生活支援員・生活指導員の職種であっても、実際の業務内容が「介護」であれば、それは実務経験として認められません。同様に高齢者関係の施設でデイサービスに勤務していても、その勤務内容が「介護」をメインとするないようである場合には、社会福祉士の実務経験としては見なされません。詳しくは「社会福祉振興・試験センター」のHPを参考にしてください。具体的な施設及び職種が書かれています。
Q.働きながら「社会福祉士受験資格」を取得することはできるの?
A.できます。社会福祉士受験資格を取得するためには、基本的には社会福祉士受験資格を取得できる学校(社会福祉士受験に必要な「指定科目」の履修ができる学校)を卒業することですが、それができなかった人のために「社会福祉士一般養成施設」があります。これは福祉系大学等(社会福祉士受験資格を取得できる大学)を卒業しなかった人が「社会福祉士」の受験資格を取得するために設置されたもので、通学制と通信制の2種類があります。ですので、通学することが困難な場合は通信制で取得することも可能です。ただし通信制の場合は面接授業(スクーリング)が行われます。期間や時期は学校によって異なりますが、大体1週間程度を2回行われるのが多いようですので、仕事をされている方はその期間は仕事を休むことが必要になるかもしれません。また実務経験がない場合には「現場実習」があります。これも学校によって異なりますが、90時間以上(約2週間)の実習が必要ですので、実務経験がない場合にはさらに2週間程度仕事を休むことも必要になるかと思います。
社会福祉士一般養成施設の一覧も「実務経験の内容」同様に「社会福祉振興・試験センター」のHPに記載されていますので、参考にしてください。
Q.「介護福祉士」で実務経験があるけど、社会福祉士受験の際に考慮されますか?
A.残念ながら考慮されません。また先ほどのFAQにも書いたように「介護」を主にした実務経験は社会福祉士受験資格上では「実務経験」として見なされません。また受験に関しても基本的な受験科目が異なっているので、受験免除などの措置もありません。
ただし「精神保健福祉士」の場合は、受験申し込みの際に「精神保健福祉士」を取得している旨を伝え、試験科目の一部免除を申請すれば、共通科目(社会福祉原論・社会保障論・公的扶助論・地域福祉論・心理学・社会学・法学・医学一般)の受験が免除されます。また精神保健福祉士としての実務経験は「地域保健法」「精神保健及び精神障害者福祉に関する法律」に規定されている施設において勤務すれば、実務経験として見なされます。
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コメント
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ブログでは初めまして、そして5年ぶりです。
2001年に「The 社会福祉士!」(現在の「ウェル」)の掲示板でお世話になりました、北海道のかげとらです(当時は別のネームだったかもしれません)。
Mitakeさんに報告したいことがあり、先日、このブログにあるメールアドレスにメールを送りました。届いていましたら、お時間ある時に返事を下さい。詳しい報告内容は、送りましたメールに書きました。宜しくお願いします。
投稿: かげとら | 2006.04.20 17:48