「コスプレ」もセラピー
今日の「スーパーニュース」での「スーパー特報」でやっていた「コスプレ家族」。
ただその内容に関しては「脳傷害がある」とのことだった。一体何のことなのか・・・「脳傷害」と言うのは、「高機能自閉症」がその正体だった。うーん、自閉症を「脳傷害」と言っていいのかなぁ・・・とちょっと思った部分はあったけど、まぁ「脳の器質的異常」であることには違いないから、その表現も問題はないのかなぁ・・・
ただ、内容はとても良かったとおもう。できれば「高機能自閉症」についてもう少し踏み込んで欲しかった。
「自閉症」に関してはここで語ると長くなってしまうし、安易なことはかけないので時間のあるときに書くことにするけど、ほとんどの「自閉症」の場合、知的障害を伴う自閉症・自閉傾向を持つことが多い。しかし「自閉症」すべてが知的障害を有するわけではなく、知的障害を有しない自閉症もある。このように「知的レベルの遅れが認められない」自閉症を「高機能自閉症」と言う。もちろん知的障害はなくても「自閉症」と名がついている以上は、知的障害を有する自閉症の傾向と根本的にはその特徴は同じである。
で、テレビの内容に戻ると、元々単純に「コスプレ好き」同士が結婚しただけのことだった。ところが生まれてきた子ども2人は、2人とも「高機能自閉症」であると診断された。最初は夫婦共に悩んでいたみたいだったけど、「コスプレ」を通じて「外の世界」との関わりを持たせるようになったことが、この2人にとっては非常に「よい環境」になったのだと思う。この子のお父さんも、とてもしっかりとした「障害観」を持っている人だった。「狭い世界にふさぎこんでしまわないようにしたい。そこにコスプレがあったから、外の世界と関わることによって、社会のルールなどを教えていければ・・・と思っている」、この障害観、すごく大事なことだと思う。
番組では「コスプレが家族の絆になっている」とまとめているけど、この家族とこの子にとっては「コスプレ」が一種のセラピーになっており、「早期療育」と言う意味で、非常に良い効果が現れていると思う。「社会的リハビリテーション」の1つであり、夫婦の趣味と子どもの障害が上手くマッチした結果の「成果」だと思う。「コスプレ」があったからこそ、障害を持っていても普通にいられるのだと思う。
「ふさぎ込まない」と言う姿勢、これはものすごく大事なことだと思う。
「障害があるから・・・」と言う理由で外に出ることを躊躇してしまうことが多いのが、知的障害や自閉症で多い傾向。その理由が「人様に迷惑がかかってしまう」と言う部分があると思う。しかしだからと言って「狭い世界」の中で生活していくことは、決して彼らのためにはならない。可能な限り、「外に出る機会」を保証していくことが必要だと思う。そうしていくうちに、自然と「障害理解」が進んでいくと思う。「障害は特殊」ではなく、「いろんな人が生活をしている」と言う考えになっていければ、よいのではないかと思う。そういった意味でこの家族は、障害を受け止めながらも毎日を楽しんでいるように感じる。
この家族、ぜひ他のところでも積極的に取り上げて欲しい、と個人的に感じています。blogなんか作ると、面白いだろうなぁ、きっと。
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