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2005.10.22

コトバ★「ダウン症その2」

今回のコトバはダウン症の第2弾。偶然にも第1回目を書いたのが、ちょうど1年前。何と言う偶然でしょう。
今回はダウン症のことに関して詳しく書くのではなく、「支援者」としてダウン症を見ていきたいと思います。ダウン症の子を育てている親御さんのホームページやダウン症に関して解説をしているホームページはよく見ますが、ここでは「ダウン症と接する支援者」の視点で話していきたいと思います。

コトバ★ダウン症」でも話しましたが、今年で現場3年目の自分は、これまでに5人のダウン症を持った利用者と接してきました。自閉傾向を持つ利用者と接することは多いですが、なかなかダウン症の利用者と高頻度に接することはそう多くないと思います。自分の仕事は本当にダウン症をもつ利用者と接している時間のほうが長いのでは・・・というくらいで接してきました。前の職場では1日のうち半分以上はダウン症の利用者と接していましたし、今もダウン症の利用者と接しており、ほぼ毎日接している状態です。そしてつい先日は、ダウン症の生徒さんが実習にも来ました。自分の仕事において「ダウン症」はなんだか切り離せなくなってきている感じすらあります。

さて現場3年目において5人のダウン症を持った利用者・生徒さんと接してきて感じること。一番強く感じることは「周りをよく見ている」と言うことです。行動に関しても常に他人の目を意識した行動をしているということです。元々ダウン症の特徴として「人懐っこさがある」と言うものがあり、自閉症の場合は基本的に他者との関わりを好まない傾向がありますが、ダウン症の場合は逆で、人との関わりを好む傾向があります。実習に来ていた生徒さんも最初こそは緊張していたのが「あれ、本当にダウン症なのかな?」と感じていましたが、2日目以降になれば、彼にとってその場所は「安心できる場所」と確信を得ることができたのか、職員に対してちょっとふざけてみたりして反応を覗ったり、その反応を見て「ニヤァ~」と笑ってみたりと、ダウン症らしい特徴を随所に見せていました。

そんな中で自分がダウン症の利用者と接するのに有効な手段として「非言語的コミュニケーション」の多用があると思っています。これまで接してきた利用者の多くに共通している点として「言語不明瞭」であったり、「発語困難」である利用者がほとんどでした。しかし「言語不明瞭」や「発語困難」だからと言って我々の言っている言葉が理解できないのか・・・と言ったらそれは違っており、十分とは言わずとも理解はできます。しかしその内容が適切に伝わっているのか・・・という部分については疑問もあります。つまり言葉に頼ったコミュニケーションだけではコミュニケーションとしては不足していると考えているのです。この点に関してはダウン症だけに限らず、ごくごく一般的な知的障害や自閉傾向に対しても同様のことが言えます。
そこで自分が利用者と接する時に使っているのが、身振り手振り・そして表情すべてを使ったコミュニケーションです。状況によってはスキンシップも使います。良い・悪いもただ口で言うだけではなく、良いときの表情(笑顔)や悪いときの表情(怒り)を言葉や動作と一緒に提示することで理解を促していくを助けていくのです。実際に自分が使っていた方法では「ブーイング」の動作で「ふざけている」と「怒っている」を表情を使って現れていたことがあります。ちょっとドジをやってしまった時に「ザマァ」(って言葉はあまり良くないですけど・・・)と言う意味で使うときは「笑いながらブーイング」をすることでふざけていることを表現していましたし、逆にやってはいけないことを教示する時に使用するときは「起こった表情・険しい表情で強いブーイング」の動作をすることによって怒っていることを表現していました。また思いっきり遊んでいいんだ、と言うときは体全体を使ってくすぐってみたり相撲をしてみたり・・・とスキンシップも利用して接していました。

もちろんスキンシップの利用に関しては注意する部分もあります。一番注意しなければならないのは「程ほど」と言うことです。ここの利用者の状況によりますが、ダウン症の場合、多くは心疾患を抱えていることがあります。心奇形であったり心雑音があったり、心収縮が上手く機能していなかったり・・・と、その症状は様々です。ですからその疾患の状況に合わせて程ほどの対応をしていかなければなりません。運動に対して特に制限をすることのない程度であれば問題はないのですが、運動制限を要する状態であれば、スキンシップの内容もそれに合わせて無理のない、程ほどの加減で対処していくことが必要でしょう。

とにかく、ダウン症の利用者は本当に職員をよく見ています。職員の表情を見ながら行動をしていることもしょっちゅうです。でも利用者の「ニヤァ~」と笑う表情に、自分はたまらなくダウン症の子が好きなんですよねぇ。ダウン症の利用者と接する時は、体全身でコミュニケーションを取ってください。特に表情で表してあげるのが、私は一番だと考えています。

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