ケツの青い支援者・・・
今日は先々週の金曜日に続き、近隣大学の学園祭に外出。前回は完全に利用者とマンツーの状態だったけど、今回は2名の利用者を見ながらの状態。もちろんケータイでヘルプを呼べば済むことなのだが「こう言う対応方法もあるよ」とアドバイスをもらって、途中からは完全に自分ひとりで対応。見た目ほどには表れていなかったけど、今回の外出は前回よりもかなり疲れていたらしい。その証拠に、家に帰ってベッドで一休み・・・のつもりが、気がついたら9時。慌てておきて、親の病院に向かった状態。兄貴に「なんで起こしてくれなかったの?」と問い詰めると「声かけたけど・・・」とのこと。イヤ、起きていない時点で「声かけたけど・・・」なんていうのは通用しないし・・・それに「体調悪いのかなぁ・・・と思って」って言ういいわけも、もし本当に体調が悪いと思ったら、ちゃんと起こして大丈夫かどうか聞くべきだろうが・・・と、やや怒り心頭の状態。全く・・・使えない奴だよ、ホント・・・(ちょっとプチ本音。)
話は仕事のほうに戻って・・・「利用者2人見る」と言っても、基本的にはマンツーの状態。
ただ今回は「一人は職員、1人は送迎添乗員」が見るという形だったので、結果的には自分ひとりでカバーするような状態。さらに利用者2人とも身体介助を必要とする利用者であるため、食事介助や排泄介助にも一人で対応していく状態。前回は完全マンツーだったからその部分はあまり気にならなかったけど、さすがに今回はちょっと気になり、対応に関しても上手ーく順序だててやらないと、ただですら「パニック障害」である自分が「メダパニ障害」にもなってしまう恐れあり・・・という状態。正直、前回の外出に比べたら今回の方が結構疲れた感じがあります。
そんな中、自分としてはこの2人の利用者にはある「目的」を持っていた。
1つは「電動車椅子を安全に自操する」ということ。それともう1つは「お金を理解しながら使う・あるいはその場面を設定していく」と言うのがあった。だから施設出発前には利用者2人に昨日の「保育園児の列に自動車が突っ込む」のニュースを例に「周りに注意しながら、安全に操作していこうね」と言うことと、お金を事前に確認して「ちゃんと計画的に使おうね」と言う話をしてから出発。ところが利用者の一人は案の定、いきなり模擬店で食べ物を購入。その後も勢いに任せて色々と購入をしようするしている状態。付き添いの添乗の人も何となくそれを煽っているのかなぁ・・・と言う印象を受けてしまった。なので利用者に「良く考えながら使っていこうね」と声かけをする一方で、すかさず添乗の人に「今家庭からの要望もあって、お金の使い方に関して支援を求められているので、その部分を配慮してください」と一言。すると添乗のこんな言葉が。
「ウン、それはわかるんですけど、利用者と接するのは会話が大事だから。それにあんまりネガティブなことばっかり言っちゃうのも良くないから」
正直この言葉を聞いたときは「イヤ、そういうことじゃなくて、その部分に関して支援が必要と考えられているから、こういった場を使ってやらなきゃいけないんだよ・・・」と反発心を持ったが、添乗員の人との歳の差は親子ほど離れているくらいの歳の差。さらに社会福祉士受験に向けて勉強をしていることもあり、福祉に関する知識は多少ながら持ちつつある人。そういった背景もあったので、そこは自分の言いたいことをグッとこらえて、抑えることに。と同時に「あんまり言っても、効果がないな・・・」と思ったので、多少は自由に動くことをフリーにしてしまった。逆に近くでそういう行動をしているのを目にすると自分が気になってしょうがない・・・と感じてしまった部分があったから。
ただ少しクールダウンして、校舎内の展示を見に行った時に利用者を1人ずつトイレ誘導している時、残っている添乗員と利用者の姿を見て、ちょっと自分の考え方もまずかったのかなぁ・・・思った。たしかに「安全な走行」は必要なことだし、お金のことを少しずつ理解していくことは大切なことであり、勢いに任せて何でも買ってしまう、と言う行動は見直していかなければならないこと。でもそこのとばっかりに意識を集中してしまうと、結果として利用者の行動の幅を狭めてしまうことにもなりかねない。口では「楽しもう」と言いながらも、行動では若干自生させてしまっている部分があった可能性もある。そういうことを考えると、自分が行おうとしていたことは決して「支援」と言う概念ではなく「規制」であったのかな・・・と思う。さらに実は模擬店だけ見てそれで終わり・・・にしようと考えていた部分があり、大学の校舎内に入ろうとは思ってもいなかった。その理由は、中の展示を見てもあまり良くわからないだろうなぁ、と言うことと、移動に時間がかかってしまい大変だろう・・・という点。でもこの2つの考えか立って支援者としてはあるまじき視点。特に「移動に時間がかかってしまう」と言うのは、いくら時間に制限があるといっても、結局はそれは「職員の都合」であって、利用者には関係のないこと。また「見てもわからないだろう・・・」と言うのも支援者としての「推測」ではなく「憶測」に過ぎない。たしかに見てもわからないかもしれないけど、でもその可能性を奪ってしまう権利は自分にはない。これもまた「職員の勝手な都合」であり、支援者としては間違っている行動。どんなに大変でも、どんなに理解がむ難しくても、利用者の持っている「可能性」を引き出していくことが支援者としての仕事であり、それができなかった自分は支援者としては失格である。添乗員の言葉に「何も知らないくせに、なに言っているんだよ」と一時でも思ってしまった自分が、恥しい。そういった言葉を真摯に受け止めることができなくなっている自分は、支援者としてもう一度基本に立ち返ってやり直さなければならないだろう。
ほんのちょっとした出来事だったけど、改めて自分は支援者としてはまだまだ若造であり、ケツが青いなと思った1日でした。
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