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2005.09.03

コトバ★「障害者自立支援法案その4」

とうとう「障害者自立支援法」を4回も取り上げてしまいました。
と言うわけで、今日のコトバは「障害者自立支援法」の第4弾です。今回は「トラックバック野郎 衆議院総選挙に物申す!」とのつながりでもあります。

「障害者自立支援法案」については、今までに3回取り上げてきました。最初は法案が解散前の衆議院で可決され、その法案への反対意見を、2回目では障害者自立支援法の概要、3回目では法案が実施された場合の費用負担について述べてきました。そして今回は同じ費用負担でも「医療費」からの視点です。

現在、障害者を取り巻く医療費助成(公費負担)には次のようなものがあります。
1つは障害児に対する「育成医療」と言うものがあり、これは「児童福祉法」において次のように定められています。

児童福祉法第20条
都道府県は、身体に障害のある児童に対し、生活の能力を得るために必要な医療(以下「育成医療」という。)の給付を行い、又はこれに代えて育成医療に要する費用を支給することができる。
2 前項の規定による費用の支給は、育成医療の給付が困難であると認められる場合に限り、これを行なうことができる。
3 育成医療の給付は、次のとおりとする。
 一 診察
 二 薬剤又は治療材料の支給
 三 医学的処置、手術及びその他の治療並びに施術
 四 居宅における療養上の管理及びその療養に伴う世話その他の看護
 五 病院又は診療所への入院及びその療養に伴う世話その他の看護
 六 移送
4 育成医療の給付は、厚生労働大臣又は都道府県知事が身体障害者福祉法第19条の2第一項の規定により指定する医療機関(以下「指定育成医療機関」という。)に委託してこれを行うものとする。

2つ目は、身体障害者に対する「更生医療」と言うものがあり、これは「身体障害者福祉法」において次のように定められています。

身体障害者福祉法19条
市町村は、身体障害者が更生するために医療が必要であると認めるときは、その者の申請により、その更生のために必要な医療(以下「更生医療」という。)の給付を行い、又はこれに代えて更生医療に要する費用を支給することができる。
2 前項の規定による費用の支給は、更生医療の給付が困難であると認められる場合に限り、行うことができる。
3 更生医療の給付は、左のとおりとする。
 一 診察
 二 薬剤又は治療材料の支給
 三 医学的処置、手術及びその他の治療並びに施術
 四 居宅における療養上の管理及びその療養に伴う世話その他の看護
 五 病院又は診療所への入院及びその療養に伴う世話その他の看護
 六 移送
4 更生医療の給付は、厚生労働大臣又は都道府県知事が次条の規定により指定する医療機関(以下「指定医療機関」という。)に委託して行うものとする。

そして今回の「障害者自立支援法」のターゲットになったのが、3つ目の「通院医療費公費負担制度」です。これは「精神保健及び精神障害者福祉に関する法律」に次のように定められております。

精神保健及び精神障害者福祉に関する法律(通称「精神保健福祉法」)第32条
都道府県は、精神障害の適正な医療を普及するため、精神障害者が健康保険法第63条第3項各号に掲げる病院若しくは診療所又は薬局その他病院若しくは診療所(これらに準ずるものを含む。)又は薬局であつて政令で定めるもの(その開設者が、診療報酬の請求及び支払に関し次条に規定する方式によらない旨を都道府県知事に申し出たものを除く。次条において「医療機関等」という。)で病院又は診療所へ入院しないで行われる精神障害の医療を受ける場合において、その医療に必要な費用の100分の95に相当する額を負担することができる。

現在法的に明確にされている障害者に対する公費医療制度は、この3つがあります。で、何故「通院医療費公費負担制度」がターゲットにされたかと言うと、この制度の利用者が増大し、そのための医療費が膨れ上がっているため、障害者に対する制度を統一し、結果的に医療費の抑制を目指しているからです。

「通院医療費公費負担制度」の対象範囲は統合失調症、精神作用物質による急性中毒又はその依存症、知的障害、精神病質その他の精神疾患を有する方で、その精神障害のため継続的な通院医療が必要な人、現在では「精神科に通院している人」であれば、その対象になります。そしてこの制度には所得制限がありません。ですので、精神科に継続して通院している人であれば、現制度では誰でもその適用を受けることになります。一方育成医療・更生医療は所得によって、自己負担する医療費の額が異なります。つまり、育成医療・更生医療には「応能負担」の原理が取り入れられ、通院医療費公費負担制度には「応益負担」の原理が取り入れられていることになります。

これを障害者自立支援法案では障害の種類を問わず「定率1割負担」とし、さらに所得に応じて負担上限額を設定するという、「応益負担」と「応能負担」の両方を取り入れた制度に変えようとしているのです。これによってどのような問題が起きるのか?

まず「通院医療費公費負担制度」の場合は、最初の回で取り上げたように、負担割合が0.5割から1割へと、倍になる。さらに従来はなかった「所得制限」が加わるため、人によっては1割負担の適用も受けられず、通常の医療費負担(3割)を課せられることになる人も出てくる。またある話では、この制度の対象者の範囲を狭めることも検討されており、いわゆる「うつ病」で通院している人はこの制度から除外する話があるという。この話のウラは取れていないので何ともコメントのしようはないが、現代社会においてその患者数が増大しているとも言われるうつ病を、この制度から外すということは、ますます病院に行きづらくなってしまうのかなぁ・・・と勝手に推測。

また育成医療・更生医療の場合は所得に応じて細かく設定されていた負担割合の階級が大きく3つに分けられ、その中でさらに細分化されることになる。つまり、前回で話したように「負担額の決定は「本人だけの収入」ではなく「世帯全体の収入」によって決定される」がそのまま適用されると、施設利用の負担額だけではなく医療費の面でも同様のことが言え、収入が障害年金だけの人でも「世帯全体の収入」で見なされてしまった場合は、更生医療の負担額が増大することになる。もっとも、これまでの育成医療・更生医療・通院医療公費負担制度は「自立支援医療」と言う名称に変更されるみたいだが、果たしてこれは「自立支援」につながる医療なのであろうか・・・

まぁ結果的には衆議院が解散して総選挙となり、この法律は廃案になったけど、それでも再提出の可能性に対して大臣は記者会見で・・・

「かねて申し上げておりましたように、障害者施策は谷間になっていたと私は考えております。その谷間を一挙にとまでは言いませんけれども、とにかく埋めていきたい。そのことで私も大臣就任以来がんばってきたつもりであります。そしてまた障害者施策全体が谷間だと思っておりますけれども、「谷間の谷間」とでも言いましょうか、精神障害の皆さんに対するところというのは、さらに谷間になっていたと思います。そうした谷間を埋めるべく今回私どもは障害者自立支援法案を出しました。これは自画自賛するわけでもありませんけれども、日本の障害者施策にとって画期的なものであると考えております。ですから私たちは何が何でもこの法案だけは通していただきたいと、前国会で全力を挙げてまいりました。それが廃案になったということは極めて残念であります。しかし私たちはここで障害者施策を頓挫させるわけにはいきませんから、これは次の臨時国会でも早急に成立させていただくべく、引き続き全力を挙げての努力をしたいと考えております。」

と、成立させたい意向があるみたい。結構関係団体からは反対の声が上がっているし、ニュースでもこの法律の問題点が多く指摘されている。にもかかわらず、郵政民営化だけに力を入れて、郵政民営化を第1課題だと思って選挙を行っている今の姿勢、本当に正しいのでしょうかねぇ?十分な議論をせずに、いとも簡単に衆議院を通過してしまったこの法律。もし総選挙をしても勢力構図があまり変わらなかったら、また簡単にこの法律は通過してしまうでしょう。そして大臣の言う「画期的に障害者施策が頓挫し、自立支援からかけ離れる」ことになっていくでしょう。

総選挙の報道ではなんか郵政民営化だけしか聞こえてこないけど、国民の本音は年金や社会保障制度の改革。そんなに強く郵政民営化を優先して行って欲しいなんて、どこの世論調査を見ても言っていませんから・・・大体、郵政民営化の順位は3番目か4番目程度ですから・・・有権者が何を先にやってほしいのか、その声をもっと拾い上げて、選挙に反映して欲しいものと思います。

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