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思ひ出アルバム

  • 卒業式が終わって・・・
    以前HPで行っていた「todya's photo」の写真や「御岳写真館」で使用していた写真を再び復活させるべく、「思ひ出アルバム」として随時更新していきたいと思います。また最近の写真でも「思ひ出」となるものについては、ここに納められていくことになるでしょう。

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2005.02.26

コトバ★「福祉施設」

今週のコトバは「福祉施設」。なんとも大きなテーマで括ってしまいました。
と言うのは、今回は色々と論点が飛びそうな気がしたので、大きくタイトルを付けさせていただきました・

実は当初は「虐待その2」として書こうと思っていました。
既に皆さんもご存知だと思いますが、石川県のグループホームで利用者が職員によって命を奪われた事件が発生しました。しかしこの事件は、福祉従事者にとっては決して人事ではない事件であると思います。

同じ社会福祉士でデイサービスセンターで働くごんたっくさんの「ごんたっくデイサービスセンター。」のblogにもこのことに関して意見がありました。基本的には、自分もごんたっくさんと同じような意見なのです。

Yahooニュース「女性にヒーターの熱風 介護施設殺人 逮捕の職員、殺害認める遺書?残す」

 石川県K市の介護施設「グループホーム」で入所者の女性(84)が殺害された事件で、殺人容疑で逮捕した同施設職員、A容疑者(28)が、津幡署の調べに対し「石油ファンヒーターを当てた」と供述していることが十四日までに分かった。
 また、遺書とみられる走り書きが施設内で見つかり、殺害を認める内容が書かれていたことも判明。司法解剖の結果、死因はやけどによるショック死とみられ、同署はA容疑者が女性を床に座らせ、ファンヒーターの熱風を服の上から当て、腹部と顔にやけどをさせたとみて調べている。
 睡眠薬をのみ倒れていたA容疑者が浴室で見つかったため、同署は当初、A容疑者が浴室で女性に熱湯をかけた可能性があるとみていたが、発見時に女性は個室のベッドに寝ていたうえ、衣服がぬれていなかったことから、さらに追及したところ、ファンヒーターを使ったと供述したという。
 一方、同施設のB理事長が同日午前、「あってはならない事例をつくってしまった。被害者や入所者らにおわびしたい」と謝罪した。
 B理事長によると、A容疑者はパートの介護職員で、週三回、午後五時半から翌日午前八時半まで宿直勤務をし、午後八時以降は翌日早朝まで一人勤務だった。過去に入所者に暴行した事実はなく、ヘルパー二級の資格を取ったばかりという。(産経新聞、一部改編)

この事件は福祉施設に勤務している職員、とりわけ入所型の施設で従事する職員には「表裏一体」の問題ではないか、と感じます。ニュース上では「殺人」と言う言葉を使用していますが、実態的には「虐待」行為であり、その結果として死に至った。そのため「殺人容疑」になったのではないか、と考えています。

自分は法律論に関して話すつもりはありません。この問題に関しては、次の2つのことを考えています。
まず1つ目はごんたっくさんも書いていますが、「職員意識」の問題です。以前に「コトバ★名称独占」にでも書いていますが、資格はあくまで「資格」であって、資格が仕事をするわけではないのです。最終的に仕事をするのは、その仕事に従事するその人自身であって、携わる人の「資質」によって「仕事の質」は異なってくるのではないか、と考えています。
もっと言えば、どんなに優秀な介護技術や支援手法を持っていたとしても、利用者を支援する際に「人間と思わない」ような言動をとっていれば、質の高いケアをすることはできません。学校でどんなに優秀な成績を修めて卒業したとしても、「成績がいい=優秀な人材」と言うわけではありません。一番重要なので、その人がどのような「福祉観」を持っているのか、と言うことではないかと思います。

「福祉観」と言ってもちょっと言葉として広すぎる部分があると思いますので、もっと砕いて言うのであれば「どのようなスタンスで利用者を介護していくのか(介護観)」「どのようなことを留意して元気な生活を営んでいくべきか(健康観)」等と言うことを考えているのか・・・が重要なのではないか、と感じています。例えば私は知的障害者授産施設で勤務しており、利用者一人ひとりに対して作成する「個別支援計画」に関しては「社会で生活を営んでいくために最低限必要なこと(他人の話を聞く、手が汚れたら洗う、遅刻をしない・・・など)はできる限り身に付けていく」ことを主眼において作成しています。要は「障害の有無に関わらず、『当たり前』と考えられることは身につけて欲しい」と言うことをモットーにしています。例えば「トイレから出たら手を洗う」と言うのは普通にすることであり、障害があるから手を洗わない、と言うのははっきり言って「間違っている」と考えています。「手を洗う」と言う行為は能力の有無に関係なく、日常的な生活技能として身につけてしかるべき内容であるはずです。
あ、これはあくまでも端的な一例です。

ちょっと話はそれてしまいましたが、1つは「考え方」が大事と言うことです。
そしてもう1つは「福祉全体」の問題です。

はっきり言って、福祉職の収入は低いです。もちろん職種や就業形態によって違いはありますが、私の場合は手取りで月約18万円です。形態としては直接処遇(介護・介助行為など)の支援員職で宿直・夜勤なし、生活支援員と作業支援員を兼務し、利用者送迎業務などが付帯業務としてあります。多分これが入所型の施設で、常時介護・介助が必要になる施設であれば手取りで月20万円程度であると思います。
さらに介護職である場合は、さらに手取りは増えると思います・・・が、「介護職」と「看護職」を比較した時、きっとその収入差はかなり大きなものになるのではないか、と考えています。

そして問題は「金銭待遇」だけではなく労働環境の待遇も、大きな要因です。
Yahooニュース「石川の介護殺人:介護関係者にショック 理事長「あってはならないこと」/石川」

◇K市のグループホーム殺人事件--理事長がおわび
 「あってはならないことを起こしてしまった。ご遺族や入居者、グループホームに携わるすべての人に、おわびしたい」――。石川県K市の「グループホーム」で、入所していた認知症のお年寄りが施設職員に殺害された事件。ホームの理事長は、無念と謝罪の言葉を述べた。被害者の遺族は「(容疑者は)やさしくまじめな人だったのに」と戸惑いの表情をみせた。お年寄りが豊かな生活を送るための施設で起こった悲劇が、介護の関係者にショックを与えた。
 ■謝罪
 ホームを運営するNPO法人「A」のB理事長(28)は、施設の前で「遺族や入居者、その家族、グループホームに携わるすべての人に、おわびしたい。遺族には誠実に対応させていただきたい」と謝罪した。
 逮捕された同施設職員、C容疑者(28)が14人のスタッフの中で一番若いことから、B理事長は「ストレスはたまっていないか」と気遣い、定期的に食事に誘っていたという。「2、3週間前に食事をしたが、そのときにヘルパー2級の実習に行っていると聞いた。向上心を持ち、意欲的に仕事をしていたと思う。どんな動機があるのか想像もつかない」と話した。
 ■遺族
 入所していたDさん(84)の異状が分かったのは12日午前8時ごろ。同県津幡町に住む遺族には直後に連絡があった。遺族は「(容疑者に)会ったことがあるが、やさしくまじめで、折り目正しい人だった。(容疑者を含め)施設の人にはよくしていただいたのに」と言葉少なだった。近所に住む女性(77)は「Dさんとは若いころ、一緒に農作業をした。事件を知り、しばらく眠れなかった」と話した。
 ■容疑者
 C容疑者は県警津幡署の調べに「部屋にあった石油ファンヒーターの熱風をあててやけどを負わせた」と、暴行についての供述を始めた。容疑を認める内容の遺書も残していた。C容疑者は、施設に勤務を始めて1年3カ月。パートで週に3回、午後5時半~翌午前8時半の宿直勤務をしていた。まじめで、欠勤したのは1度だけだったという。
 ■石川県庁
 石川県庁長寿社会課は14日、県内の養護老人ホーム、特別養護老人ホーム、介護老人保健施設、グループホームなど県内の計229カ所に、運営体制の再点検、職員に対する指導の徹底などに努めるよう指導する文書をファクスで送った。
 また同日、B理事長が謝罪と説明のため、同課を訪れた。同課は、捜査の行方をみながら、必要に応じて、ホーム関係者からの聞き取りや、立ち入り調査を検討する。(毎日新聞、一部改編)

一部の話によると、このグループホームの定員は12人。利用者人数に対して夜勤従事者の数は1人。
一人でケアをするというのは、きっと想像以上にハードなはず。もっとと夜勤時間帯ながら「定員対職員数」に問題がなかったのか、が疑問。なおかつ同僚の存在も大きく、周りに打ち明けることのできない環境であればストレスが溜まっていくのは当然。いくら専門職であっても、元をただせば「普通の人」であるはず。

もちろん我々のような対人サービスに従事する人間は、「普通の人」でありながらそのような環境に対応するための知識は学んできている。自分も去年の11月の時は、まさにストレスしかない環境であり、仕事に行くのも辛く感じていた。だから自分自身を保つためにも意図的に休暇も取った。その背景には「バーンアウトしないよう・・・」と言う考えを持っていたからこそのこと。厳しい状況の中で、自分を「客観視」することを常に心においていたからこそ、自分自身を破綻させることなく乗り切ったのであろう。
もっとも、傍から見たら自分の状況は相当ヤバく見えたらしいが・・・

でも容疑者は、きっとそこまで回らなかったのだろう。
ヘルパー2級の資格も取り始めたところ・・・と書いてあるくらいだし、もっと周りがサポートしてあげても良かったのではないかな、と感じる。もちろん虐待行為そのものは絶対に許されることではないし、見過ごすことはできない。当然、如何なる理由であっても許されないし、年齢や経験は関係ない。その点は責任を取る必要がる。
でもその一方で、その要因をしっかりを解明することも必要であろう。

何かだいぶ長くなってしまいました。明日も「コトバ」を続けます。
明日は、また別の論点から。

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コメント

こんにちは。興味深く読ませてもらいました。実は私もこの事件に少し触れて書いたのですが、感情的になってしまい、読んだ人に不快を与えてしまったかもと反省気味です。

とても非難する形になってしまったのですが、私も事件を起こしてしまった人の立場が少なからず想像できたのでより・・・。私の職場では(ユニットになっていますが)利用者29人に対し一人夜勤です。看護職はいますがと特変がないかぎりは介護職の仮眠時のみ対応です。夜勤手当込みで手取り約17万です。(こんなにばらしてしまった・・・。)

利用者さんのレベルや環境も多少異なるとは思いますが、Mitakeさんも書いたあるとおり職員倫理の問題がありますよね。あとチームワーク。何気ない声かけだったりのフォローでもすごく助けられてるんですよね。

ながながとすみません。色々考えさせてもらいました。

人の考え方は10人いれば10通りの考え方があるように、blogでの発言もblogの数だけ考え方や思いは多種多様です。

それにしても29対1と言うのは、スゴイ人数ですね・・・(^_^;)
自分にはちょっとムリかも・・・

福祉の仕事と言えども、広く行ってしまえば我々の仕事は「サービス業」なので、そこにストレスが発生するのは当然だと思います。問題はストレスが発生した時に、どのように対処していくかだと思います。もちろん職員倫理が基本にあることは言うまでもありませんが、倫理だけでは片付けられない問題も無きにしも非ずです。ストレスを倫理で抑えれば、それがまた新たなストレスになってしまう・・・そうなった時に自分がどのように対処していくのか、あるいは周りがどのようにサポートしていくのかが大切ですね。
うちの場合には、くだらない話ばっかりしていましたけど・・・(笑)

いずれにしても、難しい問題です。

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TBさせて頂きました。それぞれの視点があると思いますので、また御参照の上、御意見頂けたら嬉しく思います。ありがとうございました。 [続きを読む]

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