価値観
本日の業務内容
終日、プラスチックの形抜き及び検品作業。
ハイ、疲れてます・・・疲労困憊でありながら、精神的にもちょっと・・・
帰りの送迎に出る前のこと。
利用者の一人(Aさん)が自分に「Mitakeさん、Bくんが本盗ったよ」との訴えがある。ちょうどそのときはBさんに連絡帳を渡していた時だったため、とりあえず2人を分離して話を聞くことに。(ただ「本」と言ってもTVガイドのことなんだけどね・・・)
実はBさん、物取りの「常習犯」であるため、本人の同意を得た上でカバンの中とロッカーの中を確認する。ただ、今回はどちらからも発見されなかった。と言うことは、本人が「盗った」と言うわけではなさそう。ただ、確かにこの利用者が彼の本を持っていた(と言うより、読んでいた)ことは事実。なので「本、どうした?昼休みに読んでいたでしょ?」とジェスチャーをつけて話す。しかしBさんは「読んでいない」と主張。
イヤ・・・あなた読んでいたの、俺ちゃんと確認しているし。他の職員も確認しているのだから・・・どんなに「読んでいない」と言っても、事実として確認しているのだから、「読んでいない」と言うのは通用しないのさ・・・(汗)
とはいえ盗っていないのは事実。なのでAさんには「雑誌入れの中を確認してみて」と話し、自分も施設の本棚などを確認する。すると案の定、彼の雑誌が見つかった。見つけた瞬間、彼にその雑誌を提示すると彼が一言。
「おい!何で一緒にするんだ。 260円もして高いんだぞ!」
思わず笑ってしまったが、たしかに彼にとっての「260円」は大きい。
うちの施設では古紙回収に出す予定の古本や古雑誌については、利用者の希望があれば一律10円で分けている。お金を取るのは、古紙回収に出したものがそのまま利用者の工賃財源になるからであり、工賃財源をタダであげるわけには行かない。だからもちろん、ここでの販売も「工賃財源」の1つになることは言うまでもない。
でAさんはここで色んな雑誌を買うことが多い。だから彼にとっては10円・20円の世界が「普通」の世界であって、彼にとって「100円」と言う世界は「高価」な世界なのである。
我々にしてみれば100円・200円は安いものである。ちょっと喉が渇いた・・・と言って気軽に100円を出す感覚を持っているが、彼にとって見れば「260円の雑誌を買う」と言うことは、我々が「10万円の指輪を買う」のと同じくらいの価値があることになる。
聞く人が聞けば「笑い話」になるけど、でも彼らにとっては大きな「死活問題」なのである。あれもやらなきゃ、これもやらなきゃ・・・の状態で忙しいけど、また今日も1つ勉強になりました。
« メンタルヘルス | トップページ | 初めて感じる、この気持ち »
この記事へのコメントは終了しました。
コメント