コトバ★「ダウン症」
今週のコトバは「ダウン症」
ドラマのことについても後ほど触れますが、その話題に行く前に、導入を。
★「ダウン症」とは
私は別に医学を専門的に勉強した人間ではないのであまり詳しくは話せません。なので、簡単に「ダウン症とは?」と言うことについて話すことにします。ダウン症は正式には「ダウン症候群」と言い、染色体異常の1つです。通常人間の染色体は23対46本の染色体を持ち、1対の染色体ごとに1番から23番まで番号が付けられており、最後の染色体が「性染色体」として規定されています。(学校で「XYは男性、XXは女性」って勉強したことありますよね。)
ダウン症は人間が持つ染色体のうちの「21番染色体」が1本多い3本で、このことが発達に影響を与えています。
ダウン症の原因はまだ明確にはされていませんが、ダウン症を持つ子が生まれる傾向として「高齢出産」との関係が指摘されています。ダウン症を持つ子の出生頻度は0.15%、およそ1000人から1500人に1人の割合と言われています。
★どんな障害をもつのか
もちろん障害の軽重は様々で、その内容も人によって異なっていますので一概には言えません。ただ一般的に見られているものとして知的障害、弱視・斜視等の視覚障害、心疾患、特異な顔貌などです。ただ「特異な顔貌」と言っても、顔の形が普通の人にくべて変わっている・・・と言うよりも、表情に特徴があると言ったほうが正しいかもしれません。
★実際は
現在、私の施設には数名のダウン症の利用者がいます。もちろん私の施設は成人施設なので、年齢も20代から30代までいます。で、私の場合はダウン症の利用者と関わることが大変多いです。排泄介助で関わったり、ケース担当として関わったり、そして作業場面で関わったり・・・実は私、ダウン症の利用者と関わっている時間がかなり多いかも知れません。
実際に関わって感じていることですが、とにかく人懐っこいですね。なにしろ作業場面でも関わっていますし、ケース担当としても関わっている。そしてそれ以外の時間も関わっている。休憩時間や昼休みの時は一緒に遊んだりもしている。今では彼らと一緒に「3兄弟」(自分を含めてダウン症の利用者が2人おり、自分を含めた利用者と3人でいると、まるで「ブー・フー・ウー」の3兄弟(自分的には「だんご3兄弟」の方がイメージできるんだけどな・・・)みたいに見えるらしい。)を名乗っているくらいの間柄で、それだけ人懐っこさがある。でもその一方で「幼さ」と言う面もある。年齢的には20代・30代に達しているものの、彼らの興味範疇はいわゆる「幼児」が関心を集めるもの。で、その関心がいつまでも進展することなく、ほぼ永続的にその関心が続いている。普通の「幼児」であれば、一定の年齢に達すると、興味嗜好も高次なものに発展していく。しかし彼らの場合は、それがない。そしてそのことが時に、彼らの間柄でトラブルとして発展することもある。当然私もトラブルに対して対応することもあり、必要であれば教示も行う。やっぱりその部分は「ダウン症」の部分以上に「知的障害」の部分が占めているのでしょう。
その他のこととしては、「どんな障害を持つのか」に触れた内容は、やはり当てはまっていますね。心臓関係の疾患も経験していますし、視覚に関しての障害も持っています。また皮膚疾患も持っており、市販されている薬品を使うのはなるべく避けるようにしています。
そんなにダウン症について詳しいわけではない。ただ10月26日に放送される「たったひとつのたからもの」に関しては、自分はかなり共感してみることができると思う。自分の場合、こう言うドラマに関しては兎角批判的な目で見てしまうところが多い。だけど今回に関しては、ものすごくリアルに描かれている。何といっても、実際のダウン症の子が出ているのだから、これ以上に障害を見ている人に伝えられないわけがない。今日もメイキングを放送していたけど、正直これだけを見ていても、とても面白い内容に仕上がっていることを感じ取れた。
多分、この子は別に「演技」と言うことは特に意識していないと思う。ただ、色々と経験を積むこととしては、今回のことはこの子にとって、大きくプラスになることは間違えない。障害を持ってしまうと、どうしても社会の「枠」が狭まってしまう。事実、うちの施設の利用者のほとんどは「社会的な経験値」と言うのは低く、当然その枠も狭い。そういう中で「ドラマ」と言う経験を通じて色んなことを体験できるのは、とても良いことだと思う。
今回のドラマ、号泣確立は90%かな。
お時間に余裕のある方、個人的には必見のドラマです。もちろんダウン症を理解するためにも。
参考文献・サイト
社会福祉用語辞典(ミネルヴァ書房)
社会福祉士・介護福祉士のための用語集(誠心書房)
財団法人日本ダウン症協会
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ダウン症について
『ダウン』は、1866年にイギリスの医師、J.ラングドン・ダウンが最初にこの症候群について論文を書いたことからつけられた。
決して英語の“down”から来ているものではない。
ダウン症は、染色体が通常より1本多いことで起こる。
知的発達の遅れ、心疾患などを伴うことのある先天性症候群である。21番目の染色体が1本多いタイプがほとんどで、21トリソミー(21番染色体が三本あるということ)と呼ばれることもある。
ここではダウン症について医学的な治療法やリハビリの方法... [続きを読む]
ダウン症について詳しく書かれていましたので、トラックバックさせていただきました
ありがとうございます
ぃょぃょ明日ですね・・・「たったひとつのたからもの」
すごく楽しみです
投稿: ぁぃ | 2004.10.25 22:58